私はアレクサンダーテクニークに出会う前、音が高くなるにつれて何かがだんだん前に上に行くというイメージを持っていて、高音のときにはそれがエスカレートして無意識のうちにつま先立ちになって吹いていたという時期があります。
有吉尚子です。こんにちは!
ついつい無意識でやってたことではありましたが「高い音=高い身体の位置」になっていたのかもしれません。
本当は高音は色んなコントロールが必要なので安定したバランスで吹きたいはずですよね。
あまり深く考えていたわけではありませんでしたが、振り返ってみると「色んなコントロールをやってる感じ」はつま先立ちで吹いてるときは感じていました。
そして変な音が出ると「コントロールしてるはずなのに何で上手くいかないんだろう?」なんて思っていました。
というのは今になって考えてみると姿勢のバランスが悪いので転ばないようグラグラしないよう、姿勢のバランスを取るための色んなコントロールをしていたのですね。
そのバランスのコントロールで頭の中が忙しいから高音のコントロールもやっているような気分になっていた、ということなんだと思います。
おまけに実際高音のコントロールに回す意識の余裕は無くなっていたという面もあるわけです。
実にバカバカしいですね。
余計なことをして必要なことをしていないばかりか、その自覚もなく「不思議だけどなぜか上手くいかないこと」だと思っていたんですから。
かかとは地面についていても高音は吹けるし、グラグラしないように上体でバランスを取らなくてもその仕事は足ができる。
そう気がついてからは無駄にバランスを悪くしてそれを補うために忙しい!なんてことは無くなり、集中してやりたいコントロールができるようになりました。
そんなことをふと発見したのは家で一人で練習してた時だったのでこんなに簡単だったのね…とあまりに自分がバカバカしくて誰かにしゃべりたい!なんて思った記憶があります。
とはいえ、つま先立ちがいけないというわけではありません。
身体が固まりそうなとき、そういう動きは筋肉をほぐすための助けになる場合もありますから。
ほぐす目的でも他の何かでもなくやりたいことがある場面ではいらない動作だったというだけのことです。
自分の演奏を観察してみると実際の演奏に必要こととそうでないことが整理されて思わぬことに気付いたりもするのでオススメですよ!