スポーツでやるような体系化されたトレーニングというのは音楽では今のところまだあまりありません。
ではスポーツのトレーニングを取り入れるのはどうでしょうか?
有吉尚子です。こんにちは!
走り込みや腹筋運動が演奏に直接何か影響する、ということは当然ながらありません。
もちろん体力をつけるためだったり健康のためやダイエットのためなら効果はあるでしょう。
でも野球のボールを投げるためやマラソンを完走するためなど特定の動作に特化して作られたトレーニングは楽器の演奏動作とは違うことが上手くいくために組み立てられています。
例えば空気を肺から押し出す時に主に働くのは上体起こしの腹筋運動をする筋肉とは違ってるし、腹筋群の一つで上体を起こさない筋肉は息を吐くのに強力に働くことができます。
イチローのようなスペシャリストがやっていると聞いたら興味がわく気持ちはよくわかりますが、極端な例えをするなら字をきれいに書くために速く走れるための練習はしませんよね。
結局はそれと同じこと。
演奏の時にどの筋肉がどんな風に働くかある程度知っていると、どんなエクササイズがどんな効果を生むか考えられるようになるのでスポーツのためのトレーニングのアイデアに頼らなくても必要な動きを助けるためにできることが何なのか見当をつけられるようになります。
奏法を教える機会のある方は知っておくとお役立ちですよ!