ソルフェージュのレッスンというと何となく絶対音感をつけることかな、とか専門家のためのものでしょう、なんて思っていませんか?
有吉尚子です。こんばんは!
絶対音感が必要かどうか、という議論はすでにさんざん行われてるので置いておいて、なぜ小難しいイメージを持たれてしまうのでしょうか。
吹奏楽で楽器を始めて音楽を続けているとよく出会う指導にハーモニーを合わせるときの第三音を何セント上げ下げする、なんてことがありますね。
こういう理論を合奏仲間などに伝えるのは教則本や理論書などで音楽理論を独学で学ぼうとしたことのある方に多い気がします。
雑誌や理論書など、文章でソルフェージュについて学ぼうと思った時に出会うのはやはり「第何音を何セントどうこう」という話題が多いです。
実際にずれてる時とあってる時がどう違うかなど、聴いた時に感覚は人それぞれ違うので文章化するのは難しいし、
何セントどうこうの操作を実際の楽器で何をどうしたらそれができるのかってことは奏法の話になってくるので全楽器共通で言えることがほとんどないから文章で表現する媒体では仕方のないことかもしれません。
とはいえ、「第五音だから2セント高く」チューナーで測ったらぴったり取れるでしょうが、根音のパートが3セント低く音を出していたらどうしますか?
実際の現場では根音が何セントどうなってるかチューナーで調べるなんて時間はないので耳で合わせるしかありません。
その合わせ方や聴き方をどうやって身に付けるかは理論を知るのと同時に知っておきたい必要な情報です。
理論は聞いたことがあるけど実際にどうやってそれを活かしたらいいかがわからない場合、理論が理解できていないということでなくその活かし方の情報が抜けてしまっていることが多いんです。
どう活かすかわからない知識なんて一部の音感マニアのための専門知識なんだろう、小難しいことは自分には関係ない。なんて思われてしまうのではないでしょうか。
本当は理論なんかわからなくてもぴったりくるところに耳で合わせられたらそれで充分音楽ができるはず。
実は文章にしにくいところこそが本質なのに理論だけ取り上げられることが役に立たないし小難しいと思われてしまう原因の一つなのかもしれませんね。
知ってるだけで使えない知識は知らないのと同じです。
熱心に音楽を学んでそれを音楽仲間や生徒さんにも伝えようという姿勢はすばらしいと思います。
伝える時にはその使い方もセットでということをぜひ考えてみたいですね!