「理論を知るとつまらない演奏になるからオレはあえて知識はないままでいるんだ!」そんな方はこの記事を読んではいないでしょう。
和音の性質や旋律・リズムを分析するための知識は、表情や解釈のバリエーションを増やすため役に立ちます。
自分のセンスだけで演奏したらどんなことになるのか、試しに日本の歌や童謡など知っている短い曲をいくつか、自分の気分や何となくの感覚で抑揚やルバートをかけて吹いてみましょう。
たとえば
・赤とんぼ
・朧月夜
・ふるさと
など、どれも短くて誰でも知ってるのでおすすめです。
調は何でもいいのでやりやすい調で吹いてみましょう。
スマホのボイスメモなどで録音しつつ吹いてみるとわかりやすいですよ。
まずは1曲目、何となくで抑揚をつけて吹いてみましょう。
その抑揚は気に入りましたか?
気に入っても気に入らなくても次の曲に進みます。
次も同じように何となくで抑揚をつけてみましょう。
今度の抑揚は気に入りましたか?
これも気に入っても入らなくても次に進んでもう一曲やってみます。
3つやってみた短いフレーズ、それぞれ違う抑揚になりましたか?
何となくでつけていけばどれも似たり寄ったりな抑揚になってはいないでしょうか。
自分の外からの情報(楽譜やアンサンブル仲間)なしで完全に自分の"センス"だけに頼ると、そんなに豊富にたくさんのアイデアなんて出てこないものです。(天才は除く)
それに比べ、楽譜からの情報を受け取ることができたら「ここはこんな風に」という盛り上がりや落ち着きやその他たくさんの表情バリエーションが提案されていることに気づきます。
それら和音やリズムの組み合わせや旋律として書いてある楽譜からの情報を受け取るだけでなく、自分がどう解釈するか。
またアンサンブル仲間がどんな風に仕掛けて来るかによって自分がどう反応するか。
そんなことを考慮に入れると無限の可能性がありますよね。
理論を知るとそれに縛られてガチガチになることなんて全然ないでしょう。
むしろ理論を知らない方がワンパターンで変化のない演奏になってしまうかもしれません。
理論に縛られると感じるなら、縛られる程度の少ないバリエーションしか楽譜から読み取れていないということ。
知れば世界が広がるので音楽理論もぜひ勉強してみてくださいね!