練習していて間違えたとき、「今のはたまたまだからもう一回」なんて反射的にやり直してはいないでしょうか。
実はレッスンのときにも結構よく目にします。
ミスを無かったことにする反射的なやり直し癖、これは練習を進める上であまりオススメできません。
というのは、間違えた動作も脳は覚えてしまうということだけでなく、練習のための大切なプロセスが抜けてしまう習慣を作るから。
練習というのは、演奏したいイメージに対して出来ない原因になっていることを試行錯誤しながら解決していく作業です。
そのときに間違えたということは貴重な情報になるのです。
自分の身体で何を意図して演奏したら上手く行かなかったのかというのは、他人である先生の体験を知るよりずっと自分のオリジナルの方法を見つける助けになります。
間違えたら、それは貴重な情報です。
せっかくなら上手く行かない方法のサンプルをたくさん集めましょう!
そうしたら本番など上手く行かせたいときに選択したくないものがはっきりしていきます。
それにどういう意図で吹いたらどんな音になるということを覚えておけば、別の場面で使えるアイデアにもなるでしょう。
練習では、上手く行かなかった方法の何を変えたら上手くいくのかを実験しましょう。
実験は必ずしもいつも成功するとは限らず、逆にさらに上手く行かない方向に行くかもしれません。
そうしたらその情報を基にして反対方向に再度実験です。
そうやってどんな意図・手順で演奏したら上手く行くかがわかってきます。
頭を使って身につけたことは再現性があります。
「たまたま間違えたから次はたまたまできるかもしれない!もう一回!」
それでたまたま成功したとしたら、本番など大事な場面で上手くやるための意図や手順はわからないままです。
まぐれを期待するのは練習ではなくただのギャンブルです。
・成功したのかそうでないのか
・何を意図してどんな手順を取ったのか
情報を整理して次にやることの意図を明確にしてから改めて次のチャレンジをする習慣をつけると、「とにかく成功するまで繰り返す!」という場合よりずっと短時間で精度の高い練習ができますよ。
ぜひ取り入れてみてくださいね!