「息のことなんか考えてたら音楽できないよ」
そんな風に思ったことはありませんか?
それはその通りですよね。
身体のこと、心のこと、演奏する上では出来た方が有利なことってたくさんです。
でもいちいち演奏中に
「指をこう動かして」
「このパートのこの音を聴いて」
「楽譜はこうなってるから・・」
なんて考えていられませんよね。
常に全部を同時に考えていたらそのうち頭がパンクしてしまうかもしれません。
とはいえ
「上手な人はそれをやってるし」
というのも本当。
じゃあどうしたらいいの?!
これってつまり考える必要がある段階だからいけないんです。
無意識で当たり前のこととして自動運転になっていればいちいち「あれしてこれして」なんて思わなくても出来るもの。
朝起きて歯磨きをするのにいちいち歯磨き粉の分量を計ったりどう歯ブラシを持つか考えたりどの順序で歯をこするか迷ったりしないのと同じ。
身体をどう動かすか、息をどう吸ってどう吹き込むか、動く時にどんなことを意図するか、始めは不慣れだからいちいち考えて選び取っていく必要があります。
でもそれが慣れた動作になって当たり前になってしまえば意識に上っていなくてもちゃんと出来るわけですよね。
考えなきゃできないってことは新しい動きや意図にまだ慣れてないってこと。
新しいことに慣れていってそれが当たり前になるようにする、それは練習のひとつの目的です。
「あれもこれも考えなきゃいけないから大変!」
と感じるなら練習するときに何を目的にやっているか改めて見直してみるのもいいかもしれませんね。