思考と心 身体の仕組み

時間が無い人の方が上手くなる

「たっぷり時間があるから今日はたくさん練習しよう!」そんなときって逆にいまいち集中できず、忙しい中スキマ時間でやったときと内容は結局そんなに変わらない・・そんてことはないでしょうか。

それに長時間あるからと何をやろうか考えつつダラダラと練習をするときと、短時間しかないけどこれはどうしてもやりたい!とやることがはっきりして練習するときでは疲れ方が違いますよね。

結果的に同じことをやったとしても、やはり短時間でテキパキと練習をすすめた方が疲労度が低いのかもしれません。

これって身体の疲労だけではなく、考える頭のエネルギーも関係しているのです。

人の一日の決断や自制に使える意志力は脳内の分泌物の関係で決まってるそうです。

何をやるかいちいち検討するのはその時々で必要なものを選ぶために大切です。

とはいえ毎回の練習で何をやるかその場で決めるのでは、それだけでも意志力はたくさん使われてしまうでしょう。

それに比べて時間のない時は「最低でもこれとこれをやる!」と思っていて練習をスタートすることが多いはず。

そうすると練習中は何のメニューをやるか考えて決断するという作業がいらなくなります。

そういう意味では自分なりのルーティンメニューを持っておくのは役に立ちますよね。

さらに練習中にあれこれ気になって「洗濯ができたからちょっとひとまず干してこよう」「犬が近くに来たから少しだけかまってあげよう」そんなことをするのにも意志力は使われてしまうし、ちょっと違うことをし終わって練習に戻るのにも意志力を使う。

それでは疲れるのは当たり前。

もしかしたら集中して練習に向き合える環境の条件は、たっぷり時間があることではないかもしれませんね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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