楽典を一緒に読んでみましょうのシリーズ、今回はp.64のシンコペーションの項目から見て行きましょう。
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シンコペーションというのは平たく言うと強拍が移動した感じのするのもののことです。
なので次に来るはずの強拍がタイや休符でずらされて聴こえるものをそう呼びます。
そのずらされのパターンがいくつか本に載せてありますね。
p.67の譜例55などはタイではなく休符がシンコペーションを感じさせる例になっています。
他に譜例57はアクセントの表記でシンコペーションになっていたり、譜例58では違う拍子に感じられるような例を出していますね。
こんな風にシンコペーションがずっと続いて別の拍子に感じられる表記を「ヘミオラ」とも呼びます。
でもずっと強拍がずれ続けるとだんだんずれている感じがしなくなり、それが本来の拍子のように感じられてしまいます。
なのでシンコペーションだと感じさせるためには、頭拍にベース音があったりなど何か基準になるものが必要です。
作曲家があえて拍子として設定したものと違う聴こえ方をするような音形を書いているということは、そこは拍子通りではないアクセントを強調して特徴を出したいところでしょう。
拍子自体を変えたのではないのなら、そこはシンコペーションとして聴こえて欲しいところのはず。
演奏する時には、拍子が変わったものとしてではなくシンコペーションとして聴こえるよう心がけたいものです。
そのあとp.68からの「リズムに関する記譜上の注意」の項目は、一目でどんな譜割りかわかるような表記をしましょう、ということが書いてあります。
音符の旗の結び方とかの見た目のお話なのでアレンジをしたり、楽譜を書き直したりすることのある方は、自分が見やすいかどうかに気をつければ自然におかしな表記にはならないでしょうからこの項目は覚えたり心配したりしなくても大丈夫だと思います。
引き続き次はp.75の第四章「音程」のページからみていきましょう!