アレクサンダーテクニーク 思考と心 身体の仕組み

どこか痛くなる前に

 

アレクサンダーテクニークのレッスンをしていると時たま受けるご相談に

「肩こりがひどくて困る」

「演奏中にどこそこが痛い」

など痛みや身体の不具合についての訴えがあります。

アレクサンダーテクニークは演奏時だけでなく身体の使い方すべてを取り扱うので、問題となっている動きを別のやり方に置き換えたりすることで改善することは多いです。

ただし。

これは治療行為ではないし、医療とも違います。

アレクサンダーテクニーク教師はそのときにどんな動きが問題になっているかを観察して、必要があれば違うものを提案したり、動きを引き起こす思考を生徒さんと一緒に掘り下げたりします。

でもその上で、思考や動きを変えるかどうかは生徒さんの自由です。

レッスンの目的は痛みや不具合を治すことではなく、生徒さんが自分でよりよい選択が出来るようになってもらうこと。

つまり言うならば「教育」です。

トラブルを未然に防ぐ予防の効果はとても高いのですが、アレクサンダーテクニークは痛いものを治すメソッドではありません。

痛くならないような心身の使い方を教えるものです。

むしろすでに痛くなってしまってる場合はまずは病院で治療を受けて、その後に同じ怪我をしないよう違う動き方を模索するためにレッスンを受けるのがオススメです。

アレクサンダーテクニークのレッスン受講に保険が適用される国もいくつもありますが、これはあくまでも教育なのですね。

わかりにくい違いだと思いますが、治療と予防の違いは知っていると良いかもしれませんね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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