漠然と耳がよくなったらいいなと思っていたとしても、では具体的にはどうしたら良いかはわからないという方がほとんどでしょう。
耳のいい悪いは、普段どんな風に音を聴いているかによって変わってくるものです。
つまり習慣的にどんな音の聴き方をしているかで、演奏のときにどれくらい注意を払えるかが変わって来るということ。
なぜかというと、演奏中は楽器操作や楽譜を読むことや周りを聴くことや指揮者の動きを見ることなど、たくさんのことを同時進行でしていて、意識的ではない無意識でのコントロールに頼る部分もたくさんあるから。
息のことばかり考えている時は、聴こえる音にどう注意を払うかという意図がついついお留守になってしまうでしょう。
そういうときにも無意識に注意を払っていたいなら、普段からそういう意図を持つのを習慣にしてしまうのが役立ちます。
では耳を良くするために日常の中でどんな風に心がけたらいいのでしょうか。
スーパーで流れている曲や駅で聴こえる電車の発着メロディ、コンビニの入店音など、印象に残ると感じるのはどの音域のパートでしょうか。
そういうちょっとしたメロディはかなりシンプルに作られてることが多いので、聴き方の習慣がわかりやすいのです。
印象に残ってるなと思うパートが一番高いパートなのか低いパートなのか真ん中なのか、それがあなたの今の耳の使い方の習慣です。
無意識に注意を向けている音域が全体のどこに位置するパート・音域なのかがわかります。
それがわかったら今度は「普段あまり聴いていないパート・音域はどこだろう?」と注意して聴いてみましょう。
何も気にしなければ今までの習慣のままですが、注意して聴きたいパートを選んで聴こうとすることでその意図が習慣になっていきます。
聴こえないと思っていても聴力検査で問題がないのであれば振動は耳から入っています。
その振動を意味のある情報として受け取るようになってくると、今まで聴こえなかった音が聴こえてくるようになるのです。
日常で出来るソルフェージュのトレーニングのひとつです。
ぜひ日常の中で取り入れてみてくださいね!