レッスンをするときやパート練習をまとめるようなとき、どんな風に進行しているでしょうか。
ほとんどの場合、自分がレッスンで習ったように進めることが多いかもしれません。
それは受けたレッスンが自分に役立ったからそのまま伝えようという意図の他に、自分が経験したこと以外の教え方のサンプルを知らないから選べる道が他にないというケースもあるでしょう。
もちろん自分にとって上手くいったやり方を伝えるのがダメなわけではありません。
とはいえ《自分の先生が言っていたから》という理由で、本当に効果があるかどうかわからないこともそっくりそのまま伝えてしまうことも少なくないのです。
・吹奏楽部で腹筋運動をする伝統
・とにかく8拍ロングトーンをする
など、そういう意味ではいい例でしょう。
どちらも取り組み方や目的がわからない人にとっては、効果的な練習になりにくいという点で同じと言えるかもしれません。
何がどう役立ったのか因果関係がよくわからないようなこと、他にも実は結構あるのではないでしょうか。
レッスンそのものだけでなく、教える側がどういう意図でそれを伝えようと思ったのかというところまで生徒さんは見ているものです。
「これは役立つ情報だろう」と思って伝えるのと「これを言っとけば間違いない」と思って伝えるのは全然印象も違うものですよね。
教えるというのは単純にそのことを伝えるだけなく、次にその人が後輩や生徒を持ったときの教え方も伝えているということも頭の片隅に置いておきたいものですね。