アレクサンダーテクニーク ソルフェージュ 身体の仕組み

音程・音色をコントロールする方法

管楽器の演奏で音程を変えるのには、いうまでもなく楽器のコントロールが必要です。

では、楽器やアンブシュアのコントロールが出来たら音程を変えるのには充分なのでしょうか。

例えばドの音でも1オクターブ違ったら身体に伝わる振動も違うでしょう。

出す音によって身体の振動の大きさや振動数など色々変わります。

試しに自分の楽器で一番低い音と一番高い音をそれぞれ出しながら、片手でノドや鎖骨やお腹や骨盤などあちこちを触ってみましょう。

どんな風に振動の具合が変わるでしょうか。

何となく違いがわかったら今度は音を変えて行って、高い音に行くときに身体の振動がどう変わっていくか、逆に低い音に行くときに身体の振動がどう変わっていくか、自分であちこち触りながら調べてみましょう。

何が正解というものではないので自分の楽器・吹き方・出す音でどういう変化があるのかを知るのがここでの目的です。

試してみてどんなことに気が付きましたか?

低い音のときの方が振動の幅が大きくまた身体の低い場所に共振しやすいので、胸のあたりなどで動いてるのをたくさん感じられたのではないでしょうか。

では。

次は高い音で吹きながら、低い音のときに振動していた部分も同じく振動が伝わるようにするつもりで吹いてみたらどんな風に音質が変わるでしょうか。

「高い音だ!」と思って縮こまったりすると、低い部位の振動を止めて低い倍音を殺してしまいます。

そうするとキーキーした固くて耳障りな高音が出るでしょう。

そうではなく、高い音を出すときも身体の低い部位への振動は伝わっていいし低い倍音も鳴っていていい、ということにしてみると遠くまでよく通るし太くて柔らかい音になります。

振動の具合によって、音質も音程の印象も変えられるのです。

楽器や指やアンブシュアだけではなく、音質や音程の印象をコントロールすることも大切ですね。

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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