いろんなパターンの聞き取りの練習をご紹介してきましたが、今回はさらにもう一歩ソルフェのスキルをアップさせる方法をご紹介いたします。
有吉尚子です。こんにちは!
カエルの歌で知られるカノン、これって決まった曲でなく即興的な要素も取り入れることで耳のトレーニングと聴き取ったものへの反応力を育てるような使い方ができるんです。
ダルクローズのリトミックではとてもよく使われる手法で楽しいしそれなりに頭も使うし耳のスキルアップにもなって一石何鳥かの都合のいいものなんですね。
具体的にはどんな風にすればいいのでしょうか。
楽団のお仲間と一緒にぜひやってみましょう!
まず一人がなんでもいいので即興で短くてシンプルなメロディを演奏し、それを聴いた人が一小節遅れでマネして行きます。
とはいえ初めからメロディをマネするのは難しいので、まずはリズムだけをマネするのが最初はおすすめです。
例えばこんな風に。
初めは音程の要素を無しにして聴き取るものも再現するものもリズムだけにしてみます。
手拍子や太鼓などでやってもいいでしょうし、楽器の一音だけを選んでその音でやってもいいかもしれませんね。
提示する人とマネする人では違う音を使うのがポイントです。
それに慣れたら次のステップ。
提示する人が音程のある旋律を演奏して、マネする人はそこからリズムの要素だけを聴き取って再現します。
それもすっかり慣れたら今度は音程も聴き取ってメロディも再現してみましょう。
今ご紹介した例ではマネする人が演奏し始める時に提示するパートの音程やリズムがシンプルになっていて、マネする時には単純な音形を演奏しながら聴き取ることに集中できるようになっています。
番号が進むごとに少しずつレベルが上がっていますが、似たようなシンプルな音形で何度かやって慣れてきたらリズムパターンを増やしたり音程の跳躍を広げたりしていくのがオススメです。
また提示する役とマネする役を交代してどちらも体験すると、提示する人にとっては音程やリズムを正確に表現する練習にもなるので交換しつつやってみるというのもいいですね!
ひとつ気をつけたいのは、聴き取って再現することがこのカノンのテーマです。
一緒に楽譜を見ながら、なんて使い方では意味が変わってしまいます。
慣れたら即興のメロディを作って休憩時間に遊びながら耳のトレーニングをしてみてくださいね!