あえてミスをする練習をした経験はありますか?
わざと下手に演奏するなんていう場面はあまりないでしょう。
たとえばサン=サーンスの「動物の謝肉祭」の中のピアニストという曲や、伊藤康英さんの「クラリネット作っちゃった」の中のリードミスみたいな音を出すという場面くらいしかわたしは行き合ったことがありません。
でも意図的に望まない音を出してみるというのは結構勉強になるものです。
どういうことかというと、例えばクラリネットで言うならリードミスが必要な場面なんてほとんどないし普段のわたしたちにとっては極力避けたいことですが、避けるには避け方を知らなければいけません。
どんな操作をしたらリードミスの音になるかわからなければ、リードミスを避けるために何をしなければいいかの判断ができないでしょう。
そして望まない音がどういう仕組みで出るのかを知るのは、本番ではなく練習のときにやっておくべきことです。
やりたいことのための正しい手順を何度もやって習慣にするのも練習ですが、やりたくないことや避けたいことがどんな仕組みで起こるのかを知っておくために試しに色々なパターンの音を出してみるのも知識や経験のストックになる良い練習です。
たまにわざと外してみるというのは意図も動きも新鮮で興味深いものですよ!
ぜひ試してみてくださいね。