楽譜から読み取ったことを実際に自分の楽器で音にするとき、必要なのは楽器のコントロール技術ですね。
有吉尚子です。こんにちは!
中学や高校で音楽を始めた場合、多くが歳の近い先輩や仲間から教わります。
そしてその若い先輩や仲間は、自分がやっていることを正確にわかっているというわけではありません!
管楽器を演奏するために「腹筋を使って!」なんていうのが良い例。
腹筋はどこにどうついていてどんな働きができるのか、使うってどう使うのか。
これは翻訳するとお腹回り全体の筋肉が(シックスパックになる腹直筋だけではありません)内臓を圧迫して横隔膜が上がるように絞る動きをする、ということ。
ここまで専門的でなくてももちろん大丈夫ですが、
腹筋を使う=お腹を固める
だと思ってしまってる相手には「腹筋を使って」では息を吐くために逆効果になることをさせてしまったりします。
中には感覚的にパッとできるようになる方もいるでしょうが、誰にでも同じ表現が通じるわけではありせんよね。
他にも細かい運指が上手くいかないときに指に問題があるんだと思っていたら、
実はソルフェージュがあいまいなだけだった、なんてケース。
本来は声に出して音を読んでみたら出来るようになるところ、うっかり指の筋トレなんてはじめて効果がないのは努力が足りないからだ、なんていう思い込みで
さらに指に負荷をかけ続けるうちにジストニアになってしまったりして指が意図の通り動かなくなってしまい演奏が続けられなくなってしまう・・・
恐ろしいことだと思いませんか?
ちゃんとひとりひとりの生徒がどう受け取ってどんな変化があるのかを見極めてフォローしてあげるのは、楽器演奏を始めた初期段階では特に大切なことです。
楽器の操作に関しては正確な知識を持った楽器の専門家に習うのが最良ですが、初心者さんの一番身近にいて向き合っている立場の方が正確な身体についての知識を持っているというのは大きな助けになります。
とはいえ今から解剖学を勉強するなんて果てしないことですから、実際の演奏に関わる仕組みだけでもワークショップなどで知っておくというのもスキルアップのために役に立つひとつのアイデアですね。
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