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上手くならない「けどでも」星人

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レッスンのときに生徒さんの口からよく出てくるワードに「できたけど」「でも」というのがあります。

これ、無自覚に使っていると成長や進歩を阻害してしまう危険ワードです。

一見謙虚で向上心から来るような気もする言葉ですが、なぜ危険なのでしょうか。

有吉尚子です。こんにちは!

例えば、音楽の必要性から鋭い音が出したかったのでアンブシュアを工夫してみた場合。

色んなコントロールをすることで鋭い音は出せました。

その後で、個別の音にもっと表情の変化があるといいな、と感じます。

そこで出てくるのが「できたけど、でも…」

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このケースはひとつの問題をクリアしたために次の音楽的な欲求が出てきたのですね。

つまり、鋭い音を出したいという要求に基づいたトライは成功したわけです。

もしも鋭い音は出たけれど次に気になることがアンブシュアのコントロールによる唇の痛みや傷だったらどうでしょう。

ここで出てくる「できたけど…」はうまくいったから次はという種類ではなく、これよりもっとうまい手段があるはずだからそれを模索する必要がある、という意味です。

痛みや傷をともなうことは長く続けられませんからね。

このふたつの違い、小さなことのようですが積み重ねると大きな違いになります。

出来たことの弊害として何か害が出たのか、出来たことがあるためにさらに何かできそうな
可能性が見えたのか、区別がなくなると上達してるのかそうでないのかわからなくなります。

それが自分でなく先生からかけられる言葉ならなおさら。

生徒さんは次に進むべきなのか、もっとそれについて探究する必要があるのかわからなければ何を努力すればいいのかわからなくなってしまいます。

今、何のために練習しているのかが明確じゃないと、行き先がわからないのにとにかく歩くようなもので目的地にたどり着ける方が奇跡ですよね。

成功したことを見ない振りするのは謙虚や厳しさとは違って思考の混乱を招きますし、うまくいったことを認識できたら練習が楽しくなるためにそこからの効率も上がります。

新しいトライがうまくいったのかどうか、あやふやにせずちゃんと認識するというのは大切なことですね!

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有吉 尚子

有吉 尚子

クラリネット奏者。 栃木県日光市出身。 都立井草高等学校卒業。2007年洗足学園音楽大学卒業。2009年同大学院修了。 クラリネットを大浦綾子、高橋知己、千葉直師の各氏に、室内楽を平澤匡朗、板倉康明、岡田伸夫の各氏に師事。 ミシェル・アリニョン、ポール・メイエ、アレッサンドロ・カルボナーレ、ピーター・シュミードルの各氏の公開レッスンを、バスクラリネットにてサウロ・ベルティ氏の公開レッスンを受講。 受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。 及川音楽事務所第21回新人オーディション合格。 2010年より親子で聴ける解説付きのコンサ-ト「CLARINET CLASSICS」~クラシック音楽の聴き方~をシリーズで行う。 2015年、東京にてソロ・リサイタルを開催。 オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動を行っている。 また、ソルフェージュや音楽理論、アレクサンダーテクニークなどのレッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 音楽教室N music salon 主宰。

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