アレクサンダーテクニーク 思考と心 身体の仕組み

解剖学から見た演奏家の身体

演奏技術を向上させるためには、がむしゃらな練習よりも、自分の身体がどう動くのかという「解剖学」の視点を持つことが近道です。

今回は、演奏者のパフォーマンスを劇的に変える『解剖学』の基本と、実際の演奏で解剖学の知識をどう役立てるのかをご紹介します。

解剖学なんてめんどくさい

楽器演奏のときに使う身体のこと、知ってはおきたいけれど細かい筋肉や骨の構造を学ぶのはめんどうくさいですよね。

私もアレクサンダーテクニークを学び始めた頃に「解剖学までやるのはめんどくさい」と思っていました。

実際のアレクサンダーテクニークのレッスンでは単純に人体の構造をレクチャーするようなことはほとんどありません。(受講される方がそういう内容を希望される時は取り上げますが)

実際にやりたい動作に役に立つ一つの選択肢として、「この関節も動けますよ」などの提案を受けるいるうちに自然と詳しくなっていくものです。

また、人によっては知らなくても問題なく使える場合もあるので、解剖学は誰にでも必ず必要な情報というわけでもないでしょう。

それでも関節の動き方や筋肉の仕組みを知らないために、楽器演奏が不自由になってしまってる場合には役に立ちます。

例えばクラリネットの開放ラのキーを指の動きだけで押そうとすると大変だけれど、ヒジの回転を使うと簡単です。

知っていればどうということのない動きが、単に知らないためにやりにくくなるのはもったいない。

こういうことを実際に体験してハッとしたら、わざわざ覚えておこうと頑張らなくても無意識で使えるようになってしまいます。

それが知識を使えているという状態。

そういう小さな動きのアイデアを生徒さんや楽団仲間に提案できるようになるためには、感覚頼りでは個人差がありすぎて再現性が低いし、イメージでは伝わりにくい。

やはり解剖学の知識があると便利なのです。

また、専門用語は難しいようなイメージがあるかもしれませんが、教わった人が後でネット検索や文献で更に知りたくなったときに調べるのにも便利なので、名称を教えてあげるのは親切でもあります。

机上の空論ではなく、実際の動きを伴って音を出しながら解剖について詳しくなっていくこと、意外に面白いものですよ!

 

筋肉の基本的な働き方

筋肉は伸びては働けない

ここで筋肉のことについて少し整理してみましょう。

筋肉にできることは3種類です。

・縮むこと

(何かしら力を発揮するとき)

・弛緩してゆるむこと

(力を発揮していないとき)

・伸びること

(よそから引っ張られたとき)

まず第一の縮むこと。

筋肉は縮むときに力を発揮する、というのはわかりきっているでしょう。

このときは簡単に言うと、筋肉の付いている両端が近付く動きをします。

たとえば上腕二頭筋(力こぶの筋)なら、この筋の付着してる両端である上腕と前腕が近くなるのでひじが曲がります。

次の弛緩すること。

これは縮むのをやめることです。

だらっと垂れ下がっていなくても、何も頑張っていなければゆるんで弛緩しています。

寝ているときなどは弛緩してることが多いもの。

例えば口を閉めておく筋肉が緩むと、パカッと口が開けっぱなしになるわけです。

最後、他の筋肉や重力に引っ張られて伸びること。

筋肉の働きは縮むことですから「はい!のびまーす!」と自分で伸びる動きはできません。

弛緩してるときに他の筋肉に引っ張られる場合と、縮んでるときそれ以上の力でよそから引っ張られる場合、伸びていきます。

注意したいのは、筋肉が伸びることでは何か力を発揮することはできないということ。

力を発揮するときは必ず縮む動きをともないます。

だからたとえばひじが曲がらないよう頑張って伸ばしておくとき、上腕二頭筋の反対側(二の腕のタプタプする側)にある上腕三頭筋が頑張っているのであって、二頭筋(力こぶの筋)はひじを伸ばすという動きに対してはジャマしかできないのです。

ということは逆に言うと、ちょっとずつゆっくり腕を伸ばしていきたければ、二頭筋がジャマをして動く速度を遅らせるという使い方ができます。

こういうことは指にも唇にも呼吸にも当てはまります。

ひとつの動作をする筋肉と、それとは反対の動きをする筋肉。

細かなコントロールを行いたいときには、これらがある程度拮抗している状態が都合が良いのです。

動きの質について考えるときには、ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

何もしないという動き

今日は「何もしてないのに」という言葉について。

痴漢の冤罪の話ではありません。

「何もしていないのに疲れる」「何もしてないのに肩が凝る」などなど。

演奏時の筋肉のお話で何もせず維持しているというのは、拮抗する筋肉が互いに働きあっているということです。

呼吸関連筋や心臓などはわかりやすい例ですが、人体は絶えず動いているのが自然な状態。

・構えた姿勢をキープしている

・動かす必要のない指を動かさないでおく

など一見止まっているようでも、止まっているように見せかけるために身体を微細にコントロールしているのがわたしたち人間です。

もう少し具体的に例えるなら、肘を曲げるのはポパイのムキムキポーズで知られる上腕二頭筋。(ポパイ知っていますか?)

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反対に肘を伸ばすのは反対側の二の腕についてる上腕三頭筋です。

曲げもせず伸ばしもしない為には、この両方が同じ強さで同時に働く必要があります。(または同時に何もしない脱力状態にあるか)

なので片方が強く働けば、じっとしていためには反対側の筋肉も同じだけ強く働かなければ、腕はどちらかに動いてしまいます。

こういうお互いに対応した働きをする筋肉を拮抗筋と呼びます。

もしも胴体を前に曲げようとする力をオフにせず背筋を伸ばそうとすれば、背中もお腹もお尻も疲れるし、それが長時間に渡れば筋肉痛にもなります。

肩を上げる必要がある作業をしながら、姿勢を意識して肩を下げようとすれば、肩凝りを起こします。

指もそうです。

指をキーから離す筋肉とキーを押す筋肉は拮抗しますから、速く楽に指を動かしたければ不要な力みは手放すことです。

ブレスも同じ。

吐く働きをするお腹回りの筋肉をオフにせず吸おうとすればすれば上手くいきません。

何もしないのに『疲れる』『バテる』と感じた時には、拮抗筋がどうなっているのかチェックしてみるのはおすすめですよ。

 

運指をスムーズにする解剖学

指回りを左右する肩こり筋

クラリネットやフルートなどの管楽器以外にも、ピアニストやバイオリニストなどからも肩こりについてはよく相談されます。

これらのプレイヤーの共通点は腕を持ち上げるタイプの楽器だということ。

(実は腕に関係ない楽器の方が実は少ないのですけれど)

本来は肩関節やヒジ関節が曲がれば、腕や楽器を持ち上げる動きは出来るはず。

なのにその代わりに腕や肩をすくめる動作で腕の持ち上げを行おうとすると、上手くいかなくてさらに力んでしまうという悪循環が生まれやすいもの。

ひじを曲げる代わりに肩をすくめる、トロンボーンのスライド操作でもよく見られる動作ですね。

肩こりを引き起こす主な筋肉は腕と首に関係しています。

首から両腕に向かって斜めに、また左右の肩甲骨同士も繋いでいる大きな僧帽筋という筋肉が、肩こり筋を引き起こす原因になりがちな筋肉の一つです。

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肩をすくめるときや胸を張る姿勢をするときに働きます。

わたしたちが腕を曲げる代わりに関節を引き込んで長さを縮めようとすると、腕や肩だけでなく筋肉が繋がっている首から頭も引き込む傾向があります。

まず一番最初に頭が頸椎の上の関節で自由に動ける状態でなければ、身体の他の部分の自由度は連動して減ってしまいます。

そして頭と首を繋ぐバランスセンサーの役割をする筋肉が固まって機能しなくなると、身体のどこかに不具合が起きてることにも気付きにくくなります。

不具合が起きていることに気付けば何か対策が立てられますが、そもそも不具合に気付けないというのは困りますよね。

また、この軸に近い筋肉が無駄に力んでいると、より身体の末端に近い指回りは動きが不自由になりがちです。

たかが腕のことと思いますが、全身の動きにとても大きな影響があるのです。

「何だか肩回りが不自由」「指の動きが悪い」・・というときは気にしてみてくださいね!

 

遅い薬指のトリル

トリルをするときに、指によって動きやすさは違いませんか?

わたしは人差し指・中指に比べて薬指は少し遅くなりがちで動きも重たく感じます。

試しにトリルの動きをしてみて、指による動かし心地と速度や動き方の違いを眺めてみると興味深いですよ!

実は身体の構造上、指による動きのバラつきはあるのが自然です。

指を曲げたり伸ばしたりするのは筋肉の動きですが、薬指は他の指についているキーを離すための筋肉が一つ少ないのです。

つまり他の指に比べてそもそも持ち上げにくい構造だということ。

とはいえ曲の中で薬指だけ動きがぎこちなくて良いわけはありません。

ではどうするのかというと、替わりにヒジの回転をたくさん使ってトリルをするのです。

わたしは薬指のトリルのときはこれくらい前腕が回転しています。

それに比べると、中指のトリルのときは前腕の角度はあまり変わらなくて動かせます。

こんな風にヒジの回転で前腕の角度を変える動きを一緒に使うと、指だけでトリルしたときに比べてびっくりするほど速度が上がりますよ。

運指は指だけの話ではない、という良い例かもしれません。

ぜひ試してみてくださいね!

 

細かい音を見ると指がもつれる

速くて複雑なパッセージに備えて「楽譜をよく見て・・・やるぞ!」と気合いを入れ、音を出した途端に指がもつれてしまった!

そんなときは「あーもう!何をやってるんだか!」と自己嫌悪になったりもするかもしれません。

ジストニアや怪我などの問題があるわけでなくても、指の動きは身体の比較的末端での動きなので、軸に近いところの影響を受けやすくなっています。

腕や肩など指より軸に近い部分で動きが悪くなっていると、その影響で動きにくくなりがちなのです。

例えば楽譜を覗き込むために楽器を身体に引きつけて腕を引き込んでいたり、

姿勢良く構えるために胸を張る動作をしたり、

そういう身体の軸での動きは、指回りにとっては不利な状態な状況を作ってしまいます。

もしもピンとこなければ、試しに腕で楽器を引き寄せながら細かい音符を覗き込むように楽譜に近づきつつ吹く場合と、腕にも楽器にも充分なスペースがある状態で吹く場合を比べてみるとよくわかります。

動きとしてはほんの些細な違いなのですが、吹き心地は結構変わるでしょう。

楽器の運指コントロールはとても繊細な動きですから、小さな動きの質の違いをどう積み重ねるかでパフォーマンスは大きく左右されてしまいます。

これは「どう楽譜を見るか」が指回りに影響している例ですが、こういう一見関わりのなさそうな演奏動作が関係しあっているということは他にも無数にあります。

わたしが初めてアレクサンダーテクニークのレッスンを受けたころ、「こんな一見どうということのないただのクセがこんなに音に影響してたなんて!」とよく驚いていました。

わたしたちは骨格や筋力だけでなくそれぞれ色々なクセや動きの特徴を持っていて、そういう要素が絡み合ってパフォーマンスの質を決定づけているのです。

教える機会のある方は自分のクセだけでなく、他人の動きのパターンや特性を知っておくのも大切です。

グループレッスンは自分の動きだけでなく他の受講者の動きを観察することからも学べるので興味深いものですよ!

 

ブレスを快適にする解剖学

実際の横隔膜

「横隔膜を下げて!」

とか

「横隔膜で支えて!」

なんて一昔前にはよく耳にしましたが、実際に横隔膜がどんな形状でどこについていてどんな動きをするかを知っていますか?

尋ねてみるとプロ奏者でもその辺の知識は曖昧だったりすることも少なくありません。

演奏の専門家は解剖学の専門家でも身体の使い方の専門家でもないので、自身で不都合がなければそれで問題はないでしょう。

とはいえ誰かにその使い方をレクチャーするときには、自分にとってうまくいく表現だけでなく実際の構造や仕組みを知っておくと、相手によって伝え方を色々と工夫できるので便利です。

横隔膜はお腹のあたりに何となくあるものではなくて、肋骨の淵にくっついていて空気の出入りする胸の部分と内臓が詰まったお腹部分を仕切っている薄い筋肉です。

ドーム型になっていて、呼吸でそのドームが深くなったり浅くなったりします。

ドームが浅くなって横隔膜が下がった一番低いところにある時も、肋骨より下までは下がれません。

こちらはアングルを変えてあちこちから肋骨の中を覗いている構図の動画です。

この横隔膜は昔は呼吸の反射で動くだけで自分の意思で動きをコントロールすることはできないと言われていましたが、最近では意図して動かすこともできるということも言われています。

人体にはまだまだ解明されてないことがたくさんですね。

この横隔膜、肺に空気が入って下に降りるときに、さらにその下にある胃や腸など内臓を圧迫します。

押されて行き場のなくなった内臓は、お腹や背中や骨盤の中に追いやられます。

その動きによって、息を吸うとお腹周りが膨らんで見えるのです。

知っておきたいのは、お腹が膨らむから空気が肺に入るのではなく、空気が肺に入るからお腹周りが膨らんで見えるということ。

単に順番の違いのようですが、息を吸うために先にお腹を膨らますというおかしなことをしてしまうと、身体のあちこちで無駄に力んだ筋肉が空気が入って来るのを邪魔します。

どうでしょう。

思った通りの形・動きでしたか?

身体についての知識が正確になると動きが明確になって奏法に無理が出にくくなり、またレッスンのときも説明があやふやなイメージ言葉でなくわかりやすくなりますよね!

ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

響かせるための呼吸法

「どんなに吹き込み方やアンブシュアなどを変えてもなかなか好きな音にならない。」

実は響き方や音質は、吹き方だけでなくブレスの吸い方とも大きく関係しています。

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ブレスというと「どれだけたくさんの空気を短時間で吸えるか」ということに着目されがちですが、そもそも人間の呼吸機能は管楽器演奏のためでなく酸素を取り込む生命維持のためのシステムです。

どう空気が入るかということ抜きに、どう吐くかだけを考えても片手落ちなのが現実。

どういうことでしょうか。

まず、息を吹き込む時にお腹周りで空気を外に送り出すために働いた筋肉は、吸うことに関しては何もできません。

息を吸いたい時に、吐くための筋肉が働いたままになっていては吸うことを邪魔するので、空気が満足に肺に入ってこない原因になってしまいます。

空気が足りなければ当然ながら良い音は出せないでしょう。

そしてまた、必要のない筋肉が無駄に力んでいると、楽器から身体に伝わってくる振動を止めてしまいます。

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振動がどういう風に身体に共鳴するかによって音色が決定づけられるのに、身体が振動しにくい状態になっていれば鳴りにくい音域が出てきてしまいます。

吐く時の筋肉を解除しないまま空気を吸い込もうとして、さらにまた吹き込むために力むという動作を繰り返せば、どんどん音は響きにくく硬くなっていってしまうのです。

では豊かな響きを作るためにはどうブレスをしたら良いのでしょうか。

ブレスのときに考えたいことはたった一通のメールで解決できるような単純なものではないので一言ではまとめられませんが、言うならば吸うためには働けないお腹周りの筋肉ではなく、呼吸に関わる身体のシステムや肺の中と外の気圧の差などを理解して使うことが役立ちます。

ややこしいようですが、まずは生きるために備わった本来の働きを邪魔せずに活用するというのが大切。

呼吸や響きについて、ベーシック講座ではワークを行いながら丁寧に取り組んでいます。

気になる方はぜひ体験してみてくださいね!

 

ラクにたくさん吸うための呼吸トレーニング

「ラクにたくさん吸うにはどうやったらいいですか?」

というご質問をいただきました。

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呼吸については管楽器吹きなら誰でも気になることですね。

空気を吸い込むというのは、普段は人間の生命維持のための不随意な(考えなくてもやっている)働きです。

わたしたちはこれを楽器演奏に利用したいので、吸うときに快適に行いたければ吐くことも考慮に入れる必要があります。

今回は人体の構造に沿った呼吸の仕組みを具体的に体験してみましょう!

まず最初に身体のコントロールの精度を上げて演奏に有利な状態を作るために、頭が脊椎の上で自由に動けるようにしておきます。

その上で、

1、最初に息を吐けるところまで吐いてしまいます。

*最初に吸うのではないところがポイントです。

2、吐ききったと思ったら3秒そのまま息を止めています。

3、苦しくなるので息を止めるのをやめます。

4、息を止めるのをやめると勝手に空気が肺に流れ込んできます。

*この時にわざわざ息を吸い込む必要はありません。

5、自然に肺に入ってきた空気をまた吐き切ります。

6、2に戻る。

これを何度か繰り返します。

そうすると自然に入ってくる空気の量はだんだん増えていきます。

呼吸のウォーミングアップですね。

アレクサンダーテクニークで「ウィスパード・アー」(ささやきのアー)と呼ばれている方法の応用です。

これはトレーニングではなく、人間が生きている限り常に行なっている呼吸の動きを意識するためのものです。

普段、空気は吐いたらその分また吸う必要がありますが、それはいちいち考えなくても勝手に身体がやってくれるもの。

お腹を何とかして肩をどうこうして、なんて毎回考えてなきゃ呼吸できない人はいませんよね。

それどころか吸気の助けになる筋肉は存在しないお腹で吸う時に何かしようとしても、できるのは吸気の邪魔だけです。

このやり方は呼吸の動きによって肋骨や背骨が動かされることによって、軸より末端に近い腕や指の動きも良くなるという都合のいいおまけ付き!

呼吸のためにできることを探しているなら、ぜひ試してみてくださいね!

 

動きだけ良くしても音楽にはならない

「身体の動きが増えたら音は良くなって吹きやすくもなるらしい。」

「それならとにかく動きながら吹いてみよう!」

それはそれで有効な場合もありますが、逆にそれだけでは全く音楽的にも吹きやすくもならないケースもあります。

なぜかというと、身体の動きは表現したいことがあるからこそ必要になるものだから。

「どんな風にフレーズを演奏したいか」というビジョンが無ければ、身体にとっては動く必然性がありません。

何をしたいかわからなければ目的のためにどんな動きが必要かもわからないのは当然です。

音楽的な欲求がない状態で身体の動きについてだけ学んでも、残念ながら演奏が良くなったりはしないのです。

・息がもたない

・指がうまくいかない

そんな一見身体についてのお悩みのように感じることにも、

「息を長く使えるようになってフレーズを長く歌いたい」

「指が快適に動くようになって思うように演奏したい」

そんな表現欲求があるはず。

その表現欲求こそが楽器や身体をコントロールして実現したいことでしょう。

それが「身体の動きを良くしたい」という意図にすり替わってしまうと、音楽的な意図とは離れてしまって体操とか運動のようになってしまい、演奏に必要な繊細なコントロールは難しくなってしまいます。

また動くこと自体が目的になってしまえば、本当に心から表現したいとは思っていないために、動きの意図がうまく機能しないという面もあります。

音楽のために身体をコントロールしたい場合、その結果どんなことかしたいのかをはっきりさせることは大切ですね。

 

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 著書『音大に行かなかった大人管楽器奏者のための楽器練習大全』(あーと出版)を2023年8月に発売。Amazon「クラシック音楽理論」カテゴリーにて三週間連続ベストセラー第一位を獲得した他、「音楽」カテゴリー、「クラシック音楽」カテゴリーでもベストセラー第一位を獲得。 BODYCHANCEおよびATI(Alexander Technique International/国際アレクサンダーテクニーク協会)認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。聴く耳育成®︎協会代表理事。管楽器プレーヤーのためのソルフェージュ教育専門家。クラリネット奏者。

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