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こんな人にどう対処したらいいですか

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「こんな人にどういう風に教えたら良いですか」

という教え方についてのご相談、レッスンのときによくあります。

「こんなことができない人こんな風になってしまう人にどう対処したらいいか」という内容が多いんですが、なかなかお答えするのが難しい質問でもあるんですね。

というのは話題になってる人にわたしは会ったことがないし吹いてるところを見たことも音を聴いたこともないから。

質問者(レッスンに来てる人)のお話から判断するより他に無いわけなんですけれど、まず一番はじめにお伝えするのは話題になってる御本人が変わりたいと思ってるのかどうか、ということ。

本人が大切にしている価値観を他人がどうこう言うことはできないし、自分自身が積極的に変わりたいと思っていないのならはっきり言って余計なお世話ですから。

その上で、お話がわかりやすくなるコツはこの2つを区別して考えること。

・実際に起きている事実や本人が口に出して言ったことは何か

・質問者の推測や実際に起きている事実から判断したことは何か

例えば背もたれに背中をくっつけて眉間にシワを寄せて吹いている人にアドバイスしたい、というご相談があったとします。

質問者は背もたれに寄りかかるのは悪いことだし吹きにくそうだからやめさせたいと思っています。

そして話題になってる御本人は色んな奏法を試してきて、背もたれに背中をくっつけるのが今は一番いい音になる吹き方だという結論に達したためにそれをしてい、集中すると眉間にシワを寄せるクセを持ってるなんて場合。

「背もたれに寄っかかってるから吹きにくいんですよね?」というご相談には手放しで同意はできないんですね。

ここでわたしにわかる事実は話題になってる人は眉間にシワを寄せていて背もたれに背中をくっつけて吹いているってことだけ。

・寄りかかってることで演奏に悪影響があるはずだ

・寄りかかるのをやめたらもっと良くなるはずだ

・眉間にシワがよってるから快適ではないんだろう

というのは質問者の推測。

そして、

・実際どんな音が出ているのか

・寄りかかりの動きをする瞬間にどんな意図を持っているのか

・どんな風に寄りかかるまでの動きをしているのか

・寄りかからないで吹いたときとどんな違いがあるのか

・御本人が寄りかかるのをやめたいと思ってるのかどうか

はわからないわけです。

これで答えるのは難しいですよね。

実際に現場を見ていない限りはどんなこと言ったとしても的外れである可能性は拭いきれません。

どうしても「一般論としてありがちなケースはこんなのですよ」というわかったようなわからないようなお返事になってしまうんですね。

自分以外の誰かについて相談したいという場合には、ベストは本人を連れてくること。

それがムリだとしたら、できるだけ推測を交えずに起きている事実と本人が口に出して言ったことをたくさん教えていただけるとヒントになることが見つかるかもしれませんね。

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有吉 尚子

有吉 尚子

クラリネット奏者。 栃木県日光市出身。 都立井草高等学校卒業。2007年洗足学園音楽大学卒業。2009年同大学院修了。 クラリネットを大浦綾子、高橋知己、千葉直師の各氏に、室内楽を平澤匡朗、板倉康明、岡田伸夫の各氏に師事。 ミシェル・アリニョン、ポール・メイエ、アレッサンドロ・カルボナーレ、ピーター・シュミードルの各氏の公開レッスンを、バスクラリネットにてサウロ・ベルティ氏の公開レッスンを受講。 受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。 及川音楽事務所第21回新人オーディション合格。 2010年より親子で聴ける解説付きのコンサ-ト「CLARINET CLASSICS」~クラシック音楽の聴き方~をシリーズで行う。 2015年、東京にてソロ・リサイタルを開催。 オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動を行っている。 また、ソルフェージュや音楽理論、アレクサンダーテクニークなどのレッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 音楽教室N music salon 主宰。

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