足、脚、あし。
ハープ奏者やピアニスト以外、楽器を演奏する人たちは脚についてあまり興味を持たないことが多いようです。
たしかに立って演奏するときは体重とバランスを支えますが座って演奏するときは何にもしてないみたいな感じがしますもんね。
でも!
脚の筋肉は実は横隔膜とも関係があるんです。
え?!横隔膜は肋骨の中にあるんでしょ??
と思うでしょうか。
そうですよ。
肋骨の中にまで脚の筋肉は続いていて、横隔膜と噛み合っているそうです。
脚が肋骨あたりまで繋がってるなんて、なんだか変な感じですね。
でもそうなんです。
具体的には大腰筋といいます。
赤身のヒレ肉ですね。
これは骨盤の内側を通っていて、上体を倒してお辞儀するときに働きます。
また、起き上がりの腹筋運動のときに主に働くのはこの筋肉です。
腹直筋が起き上がりを少しだけした後、一気に起き上がるために働くのは実は脚の筋肉なのですね。
この大腰筋、腹筋運動とお辞儀の他に股関節を固めて動かなくさせる働きもします。
それは股関節から脚にかけては体重が大きくかかりますから、ぐらぐらしたり関節が外れたりしないために必要な機能です。
そして股関節が固まると、膝も固まりますね。
筋肉が固まるということは振動である響きを止める、ということ。
脚はたくさん共鳴するはずの大きな骨がある部分ですから、それはもったいない!
おまけに横隔膜と周辺脊椎の動きも悪くなって呼吸にも悪影響。
支えが必要とか、しっかり立ちなさいとか、指導現場でよく言われますがつまりは崩れ落ちない程度に張りがあれば充分なんですから、それ以上力んでも支えには役に立たず演奏には邪魔になるばかりです。
身体のバランスを支えられるよう柔軟性を持っておきたいのか、力んで身体を支えてる感を得たいのか、思うように演奏したいのか、本当にしたいことは何なのか考えてみるのも無駄ではないかもしれませんね。