クラリネットを長時間吹いてると唇が痛くなることがあるんですが、これってどの楽器にも共通する原因が一つあるんです。
それは疲れると息の量と息の出口の狭さのバランスが変わってくること。
有吉尚子です。こんにちは!
どの楽器でもアパチュアやリードとマウスピースの開きなど息と出口の広さのバランスが上手く取れているというのが音を出すのに必要なことのひとつですね。
息が少なすぎたら音にならないし、出口が広すぎても息のスピードが落ちるので発音しにくくなります。
このバランスのことはよくホースの先をつぶすイメージで例えられますね。
吹き始めは元気いっぱいですから唇の筋肉も上手く使えていて息の出口を狭くしておけますし、たくさん息を使うこともできます。
そして疲れてきて息の量が減ったら出口はより狭くならないと息のスピードが落ちるんですよね。
だから唇の締め付けや舌などのアンブシュアは狭くしていきます。
なので息が疲れてサボり始めると唇などアンブシュア周りの筋肉はより働かなきゃなりません。
そうなると唇も疲れてきますね。
そこでシングルリード奏者はアゴと歯で噛む動きを使って狭さをキープしようとしがちなんです。
歯で噛んだら巻き込んだ下唇が痛くなるのは当たり前です。
食べるときには固い肉でもちゃんと噛み切れる歯ですから。
そして紙を歯に巻いて痛みを緩和し続けていると、どんどん強く噛むようになってときには顎関節症に繋がったりなんてことも起きうるんですね。
反対に息がしっかりたっぷり流れ続けていたらアンブシュアの締め付けに頼り始める必要は別にありません。
そしてそもそもの原因のひとつ息の吹き込みが疲れるかどうかは使ってる筋肉によって、また身体全体の使い方によって変わってきます。
口の痛みは口が原因でないこともあるわけですね。
実際にご自身が何をやってるために奏法に影響が出ているかはもちろん人それぞれ違うので一概には言えませんのでもっと詳しく知りたい場合はレッスンで見せてくださいね!