有吉尚子です。こんにちは!
わたしが趣味で勉強している漢方で「病気の上に美容は作れない、病気は直して健康になってからさらに余裕があってこそその上の美容につなげることができる」という考え方があります。
栄養や睡眠や適度な運動などバランスが整っていてこそ、身体を健康にしておけるし健康だからこそ肌表面にまで水分が届いていたり必要な筋力を保てたり
するのですね。
これって音楽でも同じように考えられるのではないかなと思っています。
不安や迷いや痛みや苦痛があれば演奏していても完全に楽しむことはできないのではないでしょうか。
人間の根源的な性質として心身の具合が良いことの上にさらなる欲求が出てくるそうです。
不安や痛みや迷いがあればどんな面白いことがあったって楽しくなんてありませんよね。
どこか痛ければもちろん集中できないというのもありますが、「下手だと思われるかな」「苦手な箇所は聴かれたくないな」なんてメンタル的にも引っ掛かりがあってもやはりそれが気になってしまうものです。
そういうのって単純に自信を持つとか練習をするとかでは解決できないことも多いですね。
だって簡単にそれが出来るならそもそも悩みませんから。
これってやっぱり音楽についての基本的な知識やスキルがあってこそ健全な状態と言えるのではないかと思います。
楽譜を読み込む力や楽器や身体のコントロールや周りとのアンサンブルの合わせ方、そういう土台があってこそ自分のセンスとかやりたいことが出てくるものだし、心から音楽を楽しめるのではないでしょうか。
化粧でも土台になる肌がボロボロなのにその上にコンプレックス隠しの厚化粧をしてもキレイではありませんよね。
楽譜を見ても意味がわからないし楽器のコントロールもままならない状態でとにかくCDで聴き覚えた通りのルバートをする、リタルダントやアッチェレランドをむやみに多用してねばりなんとか歌ってる感を出そうとする。
そんな演奏では楽しいどころかコンプレックスを隠すことで頭がいっぱいになってしまいませんか?
自信を持って演奏できて心の底から音楽を楽しいと思えるようになるためには、上っ面だけ整えてもダメですね。
あなたは音楽を本当に楽しんでいますか?