中高生の講座で「何時間練習したらいいですか?」という質問を多く受けます。
有吉尚子です。こんにちは!
答えから言うと、時間数は上達とは関係ないとわたしは思っています。
1万時間練習したらプロになれるくらい熟練するっていう「1万時間の法則」なんてこの頃よく耳にしますが、あれはただ時間をかけたら成功するということではなくて質のいい練習を積み重ねたら、ということなんですよね。
テレビを観ながらロングトーンをしたり、うるさくて自分の音が聴こえないような環境で音を並べてみたり、そんな練習を1万時間やっても変なクセが付いたり音を聞かない習慣になったりするだけで上達はしません。
音大受験生や学生は長時間練習すると思われていますが、これも「1日7時間やるぞ」とか決めているわけではなくて、やりたいことが一定のレベルに達するために
必要なことをやってたら結果的に長時間過ぎていたというようなことなんです。
そんな経験を積み重ねてどういう練習が実際に効果があってそのときの自分に何が必要かわかるようになってくると、目標達成のための手順を早く進められるしできたかどうかを判断する耳もできて来るのでムダな時間はかけないで良くなったりします。
プロ奏者でも「これが終わってまだ時間に余裕があるから別こともやってしまおう!」という人はいるでしょうが、必要なことがもう出来たのに「今日はもう3時間やると決めているから」なんて無意味にずっと同じことを繰り返す練習をする人はいないでしょう。
大切なのはどれだけ長時間練習をするかではなく、どんな練習をするかです。
その必要な練習にどれだけの時間がかかるかはその人の技術レベルや耳のレベル次第なんですね。
参考になることがあればぜひ活かしてみてくださいね!