アナリーゼ 思考と心 音楽理論

身近な人が亡くなって悲しいのはなぜですか?

良いと言われてる作品や奏者、実はどこが良いのかわからない・・そんなことって無いですか?

有吉尚子です。こんにちは!

「自分はそれは好きじゃない」というのとは別に、何かしらいいはずなのだけれどどこが良いのかピンと来ないという場合のお話です。

趣味や好みは十人十色なのできっとみなさん何かしらそういう経験をしていることと思います。

音楽に関して言うと、作品の魅力がわからないのは自分に感じる心が無いのではとか他の人に聴こえる何かが自分には聞こえてないのではないかなんてことではありません。

着眼点を知らないからなんです。

例えば、タバコのポイ捨てをしてる人を見かけたらちょっと嫌な気持ちになりますよね。

それは「タバコは灰皿に入れるもの」というのを知ってるからこそ感じる違和感からきています。

他にも人が亡くなったときに悲しいのはもう動かないし会えないことを知っているから。

それを知らなかったら、呼吸運動が停止したのはただ物理的生理的な変化が起きただけとしか感じられないはずですよね。

ラヴェルのボレロが面白いのはたくさんの音楽理論の規則を破りまくってるから。

規則を破って面白い響きをわざわざ作ってるんだと知らなければ、変な響きなだけで何が面白いかなんてわかりません。

それまでただの色付け飾り扱いされていた管楽器をメインにしたところが新しいんだ!

この作品はソナタ形式などのありがちな構成に比べてこんな風に特徴的なんだ!

それってどこに注目すると面白いかわかってるからこそですね。

何の予備知識もなく楽器の演奏もしたことのない方が「音楽はわからない」というのはセンスが無いとかそんなことじゃなく前提として知ってると楽しめることを知らないからです。

そう考えると音楽の世界は無限ですから長く演奏を続けているわたし達もまだまだ新しい着眼点を知ることは出来るんですよね。

そういう風に作品のどこがどう魅力的なのかに気がつく感性を磨くためのものがアナリーゼです。

決してなにか唯一の正解の表現を求めるためではありません。

すでに知ってるしわかってる作品をもっともっと魅力的に感じるためにまだまだ出来ることはたくさんあるんですよ!

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  • この記事を書いた人

有吉 尚子

1982年栃木県日光市(旧今市市)生まれ。小学校吹奏楽部にてクラリネットに出会い、高校卒業後19才までアマチュアとして活動する。20才のときに在学していた東京家政大学を中退し音大受験を決意。2003年洗足学園音楽大学入学。在学中から演奏活動を開始。 オーケストラや吹奏楽のほか、CDレコーディング、イベント演奏、テレビドラマBGM、ゲームのサウンドトラック収録など活動の幅を広げ2009年に洗足学園音楽大学大学院を修了。受講料全額助成を受けロシア国立モスクワ音楽院マスタークラスを修了。  及川音楽事務所第21回新人オーディション合格の他、コンクール・オーディション等受賞歴多数。 NHK「歌謡コンサート」、TBSテレビドラマ「オレンジデイズ」、ゲーム「La Corda d'Oro(金色のコルダ)」ほか出演・収録多数。 これまでに出演は1000件以上、レパートリーは500曲以上にのぼる。 レッスンや講座は【熱意あるアマチュア奏者に専門知識を学ぶ場を提供したい!】というコンセプトで行っており、「楽典は読んだことがない」「ソルフェージュって言葉を初めて聞いた」というアマチュア奏者でもゼロから楽しく学べ、確かな耳と演奏力を身につけられると好評を博している。 これまでに延べ1000名以上が受講。発行する楽器練習法メルマガ読者は累計5000名以上。 「ザ・クラリネット」(アルソ出版)、吹奏楽・管打楽器に関するニュース・情報サイト「Wind Band  Press」などに記事を寄稿。 現在オーケストラやアンサンブルまたソロで演奏活動のほか、レッスンや執筆、コンクール審査などの活動も行っている。 BODYCHANCE認定アレクサンダーテクニーク教師。 日本ソルフェージュ研究協議会会員。音楽教室N music salon 主宰。

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