アンブシュアを確かめようと鏡を見ながら吹いた時に、マウスピースが顔の真ん中ではないところにあったりアパチュアが左右にズレてはいませんか?
発見してしまうと気になるし、そういう場合は真ん中に直してみようと試みる方も少なくないはず。
それでは自分以外の生徒さんなどでアンブシュアが真ん中でない人を見かけた時にはどうしていますか?
その人の歯並びや筋肉のバランスでベストな位置は変わってくるので「真ん中でないとダメだから直しなさい」なんてもちろん言いませんよね。
見た目の真ん中と身体構造上の本人が演奏しやすい位置は、ズレていることがとても多いです。
鏡で自分で真ん中にしてみようとしたことのある方ならわかるでしょうが、自分のしっくりくるポイント以外の位置で吹くと単にやりにくいだけでなく無理な力をかけたりするようになってしまいます。
身体構造上の演奏しやすいポジションになっていれば、見た目として真ん中であることには何の意味もないのです。
奏法がまだ安定していない中高生などは選択の仕方もまだわかっていないことも多いですから、「真ん中じゃないとダメだよ」なんていい加減な言葉に影響を受けて奏法を崩してしまったりします。
アンブシュアもアパチュアも、絶対に誰にでも「これが正解」という位置はありません。
気になったら専門家に動きを見たり音を聴いたりして判断してもらいたいものですね!