・「たくさん演奏を聴きなさい」と言われても何を選んだら良いものかわからない。
・だからつい知ってるものばかり聴いてしまって、新たなものになかなか出会えない。
・YouTubeでオススメされるのは再生数の伸びているものであって、音楽的に裏付けがあるかどうかなどは分からない。
・マーケティングの上手い流行りのイケメン奏者の演奏を目指すべきだと思ってしまっている。
そんな方のために、今回は個人の趣味という話ではなく、アンサンブルの規範として参考になる音源をご紹介します。
【ボロディン四重奏団】
https://youtu.be/im6tp9xAJFc
このアンサンブルは各楽器のバランスと音楽運びの推進力が低音にあること、発音の明確さなどがとても参考になります。
チェロが全体の中でどんな役割を担っているかに注意して聴いてみましょう。
一般的にアンサンブルでは1st奏者がリーダーでみんなを引っ張っていくようなイメージがあるかもしれませんが、それではそもそも発音に時間がかかる低音が置いて行かれて高音ばかり先に進んでるようなアンサンブルになってしまいがち。
それにハーモニーの土台は低音ですから、本当に上手なアンサンブルはチューニングも低い音からとって上に重ねていくもの。
歌い方の趣味などではなく、アンサンブル作りの規範として聴いておきたいグループです。
楽曲としては初めのうちチャイコフスキーなどは楽曲自体が複雑でアンサンブルの構造より歌い方などが気になってしまいがちなので、シンプルで明快な楽曲構造のハイドンやベートーベンの作品から入るのがおすすめです。
一回二回聴いても「ふーん、そうなんだ」で終わってしまい『知ってるだけで使えないただの知識』になってしまうことが多いので、お手元に置いておきたい方はCDを購入して何度も何度も繰り返し聴いてみましょう。
わたしもこういう自分の趣味や実際に演奏する作品とは関係のない「規範となる音源」のCDを100枚以上は購入して、掃除中や車の中などこまめに聴くことで耳を整えています。
そうすると頭に残って自分が実際にアンサンブルするときの基準レベルが上がっていきますよ!