昔々楽器を始めたばかりの時期に、先輩や先生からたくさんのアドバイスをもらった記憶はあるでしょうか。
有吉尚子です。こんにちは!
もしかして3才未満から始めた場合は記憶がない・・ということもあり得るでしょうが、無意識下にはきっと何かが残っていることでしょう。
実はわたしもそのパターンでピアノを初めて触ったのは3才。
どうやって弾けるようになって行ったのかは全く記憶がありませんが、背中をムダに反ったり片手でオクターブのときに目いっぱい手を広げたりするクセが大人になった今も残っていて無意識に弾こうとするとついやってしまっています。
子どもがだらしない姿勢で弾いていて「背筋をまっすぐ!」なんて怒られてる姿や指が短くてオクターブに苦労している姿は容易に想像がつきますよね。
しかし大人になってオクターブでめいっぱい手を広げるとオクターブ以上届いてしまってミスタッチになります。
というようなことは管楽器・弦楽器にも言えること。
体格がまだしっかりしていない時期に楽器が重く感じて必死で身体のあちこちを固めて構えていたときの動作を軽々持ち上げられる大人になってからもやっていたり、
マウスピースを噛む力やキーを抑える指も過去の経験の延長でついやりすぎてしまっていることに気が付かなかったり。
若いうちはそれでも何とかなっていたとしても、筋力が落ちて効率を考えなければ
ならない年代になってもそれを続けていると当然ながら痛みや疲労が出てきます。
キーの押さえ方がおかしかったり構え方に不自然さがあるような場合には今の現実の自分のサイズ・体力と自己認識がずれてしまっているということも考えられることの一つです。
そういう時に「楽器を始めたのは何歳のときだったかな?」と振り返ってみると身体のサイズや体力と楽器の関係が合っていないことに気がついたりします。
奏法に何かある時は単純に扱いに慣れていないというだけでなく昔からの思い込みなど思考が関係していることはとてもよくあり、また見落とされがちです。
普段は演奏中にそんなことはわざわざ思い出さないでしょうがたまには気にしてみるのもいいかもしれませんね!