前回は落ち着き和音「トニック」の種類について解説しました。
有吉尚子です。こんにちは!
今回はドミナント、作品の中では盛り上がりを担当する和音について見てみましょう。
ドミナントの和音、どんなのがあるでしょうか?
まず5度や属7ですね。
他には7度も属7の根音省略形という亜種みたいなものなのでドミナントの仲間です。
では。
5度と属7はどんな風に使い分けられてるのでしょうか。
この二つの違いは7の音が入ってるかどうかなんですが、それは聴いた時に和音が濁ってるかどうかの違いですね。
濁ってないただの5度よりも濁っている属7の和音の方が当然ながら解決したい感は強くて、より推進力が強いです。
先に進むパワーがよりたくさんあるんですね。
そして濁ってる不安定感というのは興奮や盛り上がりでもあります。
場面にもよりますが、わざわざぶつかる音を作曲家が書いた濁ってる和音の特色は演奏するときにはぜひとも強調したいポイントです。
曲の中で音量をわずかに変化させるようなことも演奏中はありますが、5度より属7を小さくしてしまうとせっかくの強調したいはずのものが隠れてしまって意味のわからないことになってしまいます。
あれ?と思う音があったらあえてこの音を入れたのはどういう意図なのかな?なんてことを考えてみると作曲家の考えていたことに少し近づけるかもしれませんね!