前回の記事では身体のどこかが傾いていたり力がかかっていたりという情報をキャッチして脳に送る仕組みが上手く機能しないと何が困るのか、ということでしたね。
有吉尚子です。こんばんは!
この違和感センサーの筋肉群が力んで固まると情報キャッチが出来なくなり身体の他の部分からのフィードバックが得られず、不具合に対処するための微調整を行う指令が脳から出なくなってしまいます。
つまり、どこか微細な違和感や不具合があってもそれに気付かず、そのまま効率的でない動作を続けることで肩こりや演奏中の痛み・故障などを引き起こす原因になるのです。
違和感センサー、ちゃんと働いてくれないと困りますねえ。
はじめはほんの些細な違和感も長く繰り返し起きることで痛みや不具合に繋がってしまうのでそれが演奏に不要なことなら早い内に解消するにこしたことはありません。
誰でも持ってる違和感センサー、せっかくならONにしておきたいですよね!
じゃあセンサーをONにするにはどうしたらいいんでしょう?
これは前回お伝えしたように、違和感センサーの役割をする筋肉を無駄に力ませないで緩めて自由に動けるようにしておくのがポイントです。
そうすると、やりたい動作に対して最適な動きを身体が自動で行うのを、わたしたちがたまに持ってしまう間違った意図で邪魔をしなくなります。
間違った意図ってなんだろう?
例えば演奏で息を吐くときに腹筋をカチカチに固めるのは息を吐く動作を邪魔しますが、無意識にため息をつくようなときはお腹を固めたりしないから深く吸って吐けますね。
試しにお腹をカチカチに固めて深いため息をついてみましょう。
なんだかスッキリしませんよね。
間違った意図が動作を邪魔するというのはそういうこと。
アレクサンダー・テクニークはこの違和感センサーを活用して、演奏中どこかに不具合や痛みがあったら何がその原因なのかな?
というのを自分で探って解決するのを助けるものです。
違和感センサーをONにしておければ誰でも自分でそれができるものなんですよ!
原理がわかって使えるととても便利なので音楽家には特にオススメしたいことです。