スケールやアルペジオや和声学、対位法、音楽史、その他たくさんのいつか知りたいことを興味を持ってやるにはどうしたらいいのか、ということでした。
有吉尚子です。こんにちは!
実はフランスの音楽院などで近年取り入れられている手法にフォルマシオン・ミュジカルというのがあります。
作品を丁寧に見たり、ひとつひとつのスキルを確実に伸ばすために要素を分けたり、というのはもちろん必要なことです。
でも、細かく分けられた要素を再統合する作業は生徒の自主性に任されていたりするんですよね。
そしてどう再統合したらいいかわからないままほったらかす・・・
ということが起きないように、音楽作品のいち部分を抜き出して聴音や視唱や和声学や分析の素材に使おう!という考え方です。
そうすると学んだ理論や基礎スキルがどう実際の演奏で活きるのか一目瞭然なわけです。
これって忙しい大人プレーヤーや試験やら部活やら受験に追われる中高生のレッスンでも活かせるアイデアではないでしょうか。
普段オーケストラや吹奏楽をやってる生徒さんなら、そのままそのときやってる曲を素材に使ってしまえます。
そうでない生徒さんなら、私が使うのは映画音楽や有名なアニメ作品のサウンドトラックなど。
クラシックの本格的なお勉強はちょっと・・・という方も「この映画見た!知ってる!」そういう旋律が素材だと楽しく取り組んめたりします。
そしていつの間にかモーツァルトの旋律の和声分析が軽々とできるようになってることに気が付いて驚いたり。
できる!
という実感を一度味わえたら、それが楽しくなりますからどんどん色んな素材にチャレンジしたくなりますね。
車の運転をされる方は免許が取れたら運転してみたくなったときのこと、覚えていますよね!
そうやって入口を作るレッスン、大切にしたいなと思っています。