有吉尚子です。こんにちは!
前回の記事では縦横だけでなく繊細な音色の変化やテンポの揺らぎが聴き取ること、それがアンサンブルに必要な耳ですよ、というお話でした。
これって、聴力検査で測れる振動を感じる機能の問題ではありません。
生まれつきセンスがないから才能がないからできない・・・
なんていう種類のことじゃないですね。
複数の音を聞き分ける能力や小さな振動を感じる能力が優れてる人はいますが、音楽は世界共通ではなくそれぞれの文化的価値観があって成り立ってるので生まれつき音楽的な耳を持ってる人もいないんです。
みなさんがソルフェージュの訓練や長い間の音楽生活の中で身につけてきたのと同じように、どんな天才のような人でも必ず後天的に身につけています。
(小さい時の家庭環境などで門前小僧的に身につけたため正式にトレーニングは受けてない、という人はもちろんいます。)
そしてこの耳の感度の繊細さって、大人になってからでも身につけることはできます。
大人になってから音楽の勉強を始めたのにちゃんと音楽のお仕事をできている人がたくさんなのがいい証拠ですね。
だから
「自分はセンスがないから」
「小さい時からやってないから」
「先生は才能があるんでしょ」
という人に出会ってもその気になればサポートしてあげられることはたくさんあるんですよね。
何かと理由をつけて簡単に諦めてしまいそうな人でも、もしも本人が本当にやりたいと思うならサポートできる手段を持っていたいものですね。